渡辺ペコの新刊二冊

東京膜 (クイーンズコミックス)』の渡辺ペコが新刊を二冊同時リリース。


ラウンダバウト 1 (クイーンズコミックス)

ラウンダバウト 1 (クイーンズコミックス)

集英社女性誌コーラスで連載している中学女子思春期オムニバス。
ドライな『おもひでぽろぽろ』といった感じ。
おもひでぽろぽろ』はわざとムズムズさせるように作ってある気がして苦手なのだけど
これは思春期は思春期でももっとバカ方面に特化した演出になっているため普通に読める。
もしくは今『おもひでぽろぽろ』を見れば僕は普通に見ることが出来るのだろうか。
それは・・・いま考えることではない。


作品群の中でも登校拒否少女の話が変な味を放っていて好き。
僕は登校拒否をする度胸も行動力もましてや発想もなかった。
クイックジャパンを読むようなこともなく一般的なバカな男子だった。
それでも爆弾がおっこちてきたらいいのにとは思っていて、
特に何かに不満があるわけでもないのにただそんなことだけは考えていた気が。
まー結局のところ女子につくづく先を越されているのだと思う。


この話のように強いメッセージ性がある話ばかりかーというとそうでもなくて
同列でAV鑑賞会だとか格闘家に入れ込む話だとかが並んでいて
そういうランダム加減も思春期っぽいとか言ってみたり。
ちなみに各話サブタイトルはNUMBERGIRLやら高田渡やら長渕剛やら
ノンジャンルにさまざまなアーティストの曲名から取っているみたい。


キナコタイフーン 1 (1) (Fx COMICS)

キナコタイフーン 1 (1) (Fx COMICS)

こちらは太田出版マンガ・エロティクスFで連載されている女流AV監督奮闘記。
元々はイマドキな映画監督をやっていこうとしていたはずが
撮影が上手くいかずAV会社の社長にスカウトされAV業界に入ることに・・・。
といったストーリー。


AV業界ってこんな苦労があるんだなーっていうのを女性の視点から描いてるので
単純に興味は湧くし驚きもあったりするんだけど、
感情移入出来るーとか笑えるーみたいなとこまでいくかというとちょっと違った。
分かりやすくはあるけど説明じみている感じ。
でも今後どう展開していくかにはちょっと興味あり。
導入部だししょうがないといえばしょうがないか。


どうでもいいけど『ラウンダバウト』にも出てくるビデオレンタルの「TATSUYA」、
西島大介の『凹村戦争』からの引用だなぁーと思いながらニヤニヤ。