「GOOD WEATHER」大友克洋

いつものようにブックオフをブラブラしていたらば
見たことの無い大友克洋の単行本を発見。


ずいぶんハイカラな装丁だったので、新しいのが出たのかな?と思って
奥付を確認したらば初版は1981年。
よく見てみると出版社も綺譚社という聞いた事のない出版社。
とりあえず買っておくか、と購入。


帰ってきてから調べてみたら既に絶版になってる本で、
一時は高騰してた時期もあるらしい*1


まあ一読者としてはそんなことは関係ないので普通に読む*2
内容はSFだったり時代劇だったり下宿だったりチンピラだったりと、
いかにも初期大友作品だなーって感じの短編集。
ナンセンスなオチでドカッと大味にオトしちゃうのも多い。


気に入った作品を挙げると、
表題作「GOOD WEATHER」は全く内容の違うニ作品。
どちらもナンセンスな要素が出てこない人情物。
わざとらしく作ってなくて気恥ずかしさが残る感じ。


「VIRGIN SHADOWに一番乗り!」はSFショートショート
オチもスカっとしていて好き。
巻末のインタビューによると砂浜は描くのが楽とのこと。
砂漠ネタが多いのもたぶんそのせいなんだろう。


他の作品集と比べても特別目劣りする内容では無いと思うんだけど、
この本が他選による作品集であることと、
大友克洋が昔の作品を恥ずかしがっていることが絶版になっている理由らしい。
まあそれはしょーがねーかなーと思うけど、
大友の漫画作品をもっと読みたい人はいるだろうと思うので*3
出来たらこういうのも再販したらいいのになぁ。

*1:参考:Apple Paradise: OTOMO KATSUHIRO: GOOD WEATHER (1981)

*2:とはいってもプラスチックのカバーが少し傷んでいたので念のため外して読んだ。

*3:もちろん僕を含めて