時をかける少女(1983)

時をかける少女 [DVD]

時をかける少女 [DVD]

最近アニメ映画化された「時をかける少女」を観に行くので、予習として視聴。
今回見たのは1983年大林宣彦監督、原田知世主演による実写映画。


アニメ版は大林版の20年後のお話。
アニメ版の主人公「紺野真琴*1」は大林版の主人公「芳山和子」の姪にあたる。
そんなわけで少なからず繋がりがあるのです。


以下は感想。
ネタバレも含むので、読みたい人だけどうぞ。




冒頭に流れる、

ひとが、現実よりも、
理想の愛を知ったとき、
それは、ひとにとって、
幸福なのだろうか?
不幸なのだろうか?

というテロップを見て期待に胸を膨らませて見る。


ところどころ昔のアイドル映画だなー、という印象を強く受けたけど物語のまとめ方は逸品。
尾道の古風な舞台と演出の過激さのギャップが目立って、
最近の小奇麗な映画に慣れている僕にはちょっと刺激的すぎるなぁ、とも思えた。
SF要素よりも瓦屋根の古き良き日本家屋を見るつもりのほうが良かったか。
とは言うもののテロップの言うところの命題にはちゃんと向き合っていてその辺は好印象。


amazonのレビューを読んでたら当時の状況がちょっとだけ分かって面白かった。
あのエンディング*2はアイドル映画としたら確かに大興奮だなぁ、うん。
うちの父なんかも確か原田知世が好きで、当時多くの男子の心を鷲掴みにしたと聞くけど、
僕にはその魅力が・・・いまいち・・・分からなかった・・・。
アイドルっぽくない素朴さがいいのかな。
難しい。


大林監督というと僕は他に「青春デンデケデケデケ」くらいしか知らないんだけど、
なんとなーく共通点みたいなのが見えた気がした。
生活感がにじむシーンでは基本的にワンシーンワンカットで、
ズームやパンなどを多用してうまいことカメラで生活を追う感じ。
あと映像の特殊効果を多用する感じか。
デンデケはギャグ要素も多くて躍動感とか初々しさとかそういうのが
見ている側を自然に楽しませる効果になっていると思うんだけど、
時をかける少女だと今見るとこれがちょっと気恥ずかしい感じがして苦手だった。
尾道三部作はどれもそんな胸キュン映画な感じだから
いざ見てみるのはちょっと大変そうだなぁ。

*1:声優は仲里依紗。進研ゼミのCMに出てた子。カミナリオンライン@はてな10月18日の日記でも絶賛するかわいさ。

*2:映画中の様々なシーンで原田知世がテーマソングを歌う。PV的な感じ。ところどころNG集も入る。