3冊。

いろいろ買ったらたくさんお金が。

浦沢直樹PLUTO (3) (ビッグコミック)
西島大介アトモスフィア〈1〉 (ハヤカワSFシリーズ・Jコレクション)
S-Fマガジン 2006年 05月号 [雑誌]


「アトモスフィア」の1巻買った。
家の近くのツタヤが大きくなっていて、
もしかしたらそこにあるかも?と思って
ダメ元で行ってみたら、あった!
嬉しかったんでついでにSFマガジンまで買ってしまった。


インタビューによると今回のアトモスフィアは従来の作品のように
「受け手の現実に介入」しない、「エンターテインメント」を目指したらしいんだけど、
十分受け手の現実に介入する作品になっている気が。
特に前半部分の展開なんかはいろいろと。
僕は西島大介の作品のそういうところが好きだから、
全然問題ない、というかむしろウェルカムなんだけど。


SFマガジンっていうのも初めて買ったんだけど、
なかなか不思議な世界を構成している雑誌だなぁ、と思った。
ビジュアル的にアピールするというよりは
普通の文芸誌に映画とかの特集が入ってる感じ。
ライトノベルっぽい内容もあるけど、あくまで視点がSF者なのが面白い。


読み切りも載っていて、
田中哲弥の「フォクシーガール」という短編が痛快で凄く面白かった。
なにやら吉本新喜劇の台本作家をやっていたこともある人らしく、
セリフの掛け合いとか状況の展開、オチまで非常にテンポがいい。
パロディモノなんだけど、鼻につかないし、十分状況で笑える。
新喜劇ってそう考えると凄い話だよ。
いろんな役者が居て、それぞれ濃いキャラがあらかじめ用意されてて、
その上でストーリーを構成するわけでファンを飽きさせない演出がある。
僕みたいな素人からすると毎回同じに見えるんだけど*1
細かいところはちょこちょこ違うんだよね、たぶん。
この「フォクシーガール」も確かにそんなドタバタ劇のようになっていて、
最後に収束させる感じがまたたまらなく素敵。
5月下旬にこれを含めた連作「ミッションスクール」が文庫になるらしいので
ちょっとチェックしておきたい。

*1:茶店だか定食屋だかたこ焼き屋だかにヤクザが地上げに来て、そんで「ごめんやしておくれやしてごめんやっしー」とか言って人情ドラマで解決する。というイメージ。