今日は比較的マジメ。

なんか最近萌えだのなんだのマニアック路線ばっか狙ってたんですが
今日は比較的メジャーどころを買ってきました。




夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)


結構前から新聞とか雑誌の書評でかなり取り上げられてた漫画。
広島の原爆を題材にしたお話ということは聞いていて、
漫画として読むに値するのかなぁとか勝手に値踏みしてたんだけど
読んでみたら・・・絶句。
なんかチープな言葉しか出てこないけど、素晴らしく良い漫画でした。
安い戦争被害モノだと凄惨な焼け跡とか兵器の恐ろしさとかを全面に出して
読者を怖がらせて「だから戦争しちゃダメに決まってる!」って
決めつけるのが一種のパターンにあると思う。
この漫画では極力そういうシーンが排除されていて原爆投下10年後から話が始まる。
そこから話は現代に移り、物語の中で何度も回想シーンが入る。
この構成が見事。
構成としては複雑で読者は翻弄されることになるんだけど、
それを追うことで共通のテーマが見えてくる。
物語のメッセージを伝えるための効果的な演出として
丁寧に回想シーンを取り入れている。
結構重い話だと思うんだけど、そう思わせないのは
絵柄の柔らかさと笑えてくるしぐさ。
良い漫画を読んだ。





ヴィンランド・サガ(1) (講談社コミックス)


プラネテス」の幸村誠少年マガジンで描いたよっていうやつ。
アフタヌーンに掲載誌が移ったけど単行本はどうなるんだろ。
少年コミックサイズ?大判?
内容はもう、最高*1
絵も物語も構成も。
価値観の差の描きかたも秀逸だし。
でも決定的な問題は少年マガジンに連載してたってことかなぁ。
明らかにいまのマガジンのノリ*2とは違うもんなぁ。
10年くらい前はジャンプにもマガジンにも大人が読む漫画が載ってたけど
漫画専門誌が増えた現在、むしろそういう漫画を
少年誌に載せる意義なんか無いんだと思う*3
好みの細分化とか言われるけど、それに対応して
雑誌の方も棲み分けする時代なのかなーとか思う。





忍空 (第1巻) (ジャンプ・コミックス)
忍空 (第2巻) (ジャンプ・コミックス)
忍空 (第3巻) (ジャンプ・コミックス)
忍空 (第4巻) (ジャンプ・コミックス)


未読。
先日ハマックさんとメシ食いながら話をしていて
忍空は面白かった」とかいう話になった。
なにやらウルトラジャンプで続きが描かれているらしい。
思えばちゃんと読んだこと無かったので集めることに。
いまパラーっと絵を見たけど、なんかすっげぇシュールな感じ。
面白そう。





あの世で罰を受けるほど


未読。
今週のブロスの悩み相談もかなりキてる感じで面白かった。
兄の高樹は絶対普通の人と世の中の見え方が違う。
切り口がオカシイ。
浮世離れっていうのがピッタリくる。
でもそれが歌詞とか文章に表現されると妙に心を打つ。
弟の泰行はまだ結構普通。
この二人のバランスからキリンジが生まれているのかなぁと思う。
あ、本の感想じゃなくキリンジの感想。


以下、書籍データ。

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

夕凪の街 桜の国 (アクションコミックス)

ヴィンランド・サガ(1) (講談社コミックス)

ヴィンランド・サガ(1) (講談社コミックス)

忍空 (第1巻) (ジャンプ・コミックス)

忍空 (第1巻) (ジャンプ・コミックス)

忍空 (第3巻) (ジャンプ・コミックス)

忍空 (第3巻) (ジャンプ・コミックス)

忍空 (第4巻) (ジャンプ・コミックス)

忍空 (第4巻) (ジャンプ・コミックス)

ISBN:4835616049:detai

*1:皆川猿時風に読もう。

*2:と言っても全然嫌いじゃない。むしろ好き。「濱中アイ」とか「絶望先生」とか「えこといっしょ」とか。

*3:だからといって少年誌を大人が読まなくなったわけではない。難しいですね。