「メゾン・ド・ヒミコ」
前情報はあまり入れずに
「老人」「ゲイ」というキーワードと
オフィシャルHPだけちょっと見て雰囲気だけ見て行った。
HPを見ると雰囲気重視系のオシャレ映画な感じがしてたんだけど
全然そんなことなくて退屈しないし面白い。
話のつなげ方も巧いし、
セリフもセリフっぽくなくて嫌な感じがしない。
ゲイとノンケ*1、愛と欲望、親と子と言った感じに二元的な対比の構図が
作品をすごい分かりやすくしていて盛り上がる。
こっからちょっとネタバレで。
ダンスホールのシーンが個人的にかなりクライマックスなシーン。
ゲイのオッサンが意を決して女装して老人ホールの仲間たちといっしょに
ダンスホールに向かう。
そこで旧知の知り合いに遭遇してしまう。
散々ののしられるオッサン。
そこで金のために老人の世話をしていたはずのOL(柴咲コウ)がブチ切れる!
もうこのシーンでグワーっと泣けてきてしまった。
そこまでの持っていきかたも上手いから感情移入しまくり。
この作品ではゲイの人達を決してキレイなものとしては描いてないし、
ゲイの人達のエゴについても語っているんだけど、
このシーンを見せられちゃうともう・・・。
あとオダギリジョー扮するゲイの兄さんが語る愛と欲望がすごい。
欲望が欲しいんだよ
強烈なのが欲しいんだよ
愛なんか意味ないじゃん
欲望なんだよ
それだけなんだよ
俺はそれが欲しいんだよ
こんなセリフ*2なんだけど、
もう、キツイよなぁ。
なんだかんだで最終的には欲望抜きの愛が生まれるところが救われる。
とにかくテンションも全体を通して高めで、
飽きさせない映画だなぁと思いました。
犬童一心というとジョゼの監督だなぁ。
ジョゼも近い内に見よう。
タッチは・・・まあいいかなぁ。