【感想】BSアニメ夜話〜時をかける少女

昨日やってた番組なんだけどなかなか面白かった。


ゲストは毎度おなじみ岡田斗司夫と、江川達也、あと時かけプロデューサーの人。
岡田はのっけから「好きではない」と公言していて、
江川達也は相変わらずの調子の良さとハイテンション。


最初のほうはどうも微妙なところだなぁと思っていたんだけど、
筒井康隆が出てきたあたりからだんだんと面白くなる。


筒井がアニメの時かけを「ゲーム的リアリズム」の作品、
と評価していてすごく納得。
たとえ仮想的にでも一度死を経験することで、
普段意識しないはずの死を意識する。
もともとあんまりちゃんと理解していなかった概念だったのに
時かけのように映像であからさまに繰り返しを行っているのを見たら
よく理解できて面白かった。
今までは僕は直接的にゲームの構造を取り入れた作品しか知らなかったから
こういうアプローチの方法でもゲーム的リアリズム感覚だというのは新鮮だった。


岡田が時かけを気に入ってない理由も「セカイ系だから」とのことで、
改めて現代的な作品なんだなぁ、と感じた。


それから氷川竜介の技術解説コーナーもためになる内容。
細田作品の特徴的技法「影無し」について。
なんか不思議だと思っていたのはキャラに影が無かったからだったのか。
いままでの作品でもどうもときどき薄く感じるなぁと思っていて
手抜きなのかな、動かすためには単純化しないといけないのかな、
と勝手に考えていた。
うーん、半分正解、ってところか。
ワンピースのオマツリ男爵みたいな元のキャラが確立している場合は
アップになったときに違和感が出ちゃうけど、
時かけでは細かい演技でうまいことカバーしているなぁと感じた。


ゲーム的リアリズムセカイ系もそうだけど、
言葉と概念が先行しちゃって実際の内容、本質を理解してない言葉が多すぎる。
すべての言葉に分かりやすい解説があるわけでもないので
自分の経験やら対話の中で見出していくといいんだけど
そんな機会というのは実際はあまり無いのでこういう番組があると嬉しい。