「立喰師列伝」と「予告編」

立喰師列伝 通常版 [DVD]

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Production I.Gが「ミニパト」でやってた
「割り箸に紙人形つけてパタパタやるフルCG人形劇アニメ」を
アニメキャラじゃなくて実写取り込みで作った意欲作。
というように手法自体が実験的なんだけど、
内容はそれ以上に実験的!


立喰師という架空の犯罪者たちを
昭和史*1に沿って描くドキュメンタリータッチ。


そもそも立喰師ってのが押井守の妄想によって生まれたものなんで
押井ファンじゃない僕には理解できない部分が多くて困った。
ストーリーを追うことができてもどこで笑えばいいか分からん!
マジメっぽい話をマジメに聞くくらいしかできない自分がもどかしかった。


そんな感じでモヤモヤしたまま全部見たんだけど、
正直言うとそのあと見た予告編が一番楽しめた。
あの役はこの人がやってたんだー!っていうのがハッキリ分かって面白い*2



前にもつまらないアニメ映画の本編を見た後で予告編を見て
「なんて面白い予告編だ!」と感動したことがあった。
つくづく予告編のマジックを感じたとともに
「本当にそういう映画か!?」という懐疑心も抱かせたりもする。


予告編の主目的は
「送り手の意思を簡潔に伝える」のではなく
「多くの人に映画の魅力を伝え劇場に足を運んでもらう」
ということにあると思うのでしょうがない部分は多いと思うけど、
それにしても内容とあまりにも違うのはいかんなぁと思うわけです。


予告編のメディア構造についてゼミの先輩が卒論で書いていたので
そういう話も出たら面白いなぁ。
そういう感じの内容ではなかったっぽいけど。

*1:仮想、妄想、空想を含む

*2:ジブリ鈴木敏夫プロデューサーとかが主演で出てる。