ぼくらの小松崎茂展
高校の友人G氏とW瀬と僕の三人*1で行ってきましたよ。
ちなみにチケットはnamikoさんのコネで頂きました!
ありがとう!
小松崎茂についてはキーワード参照ということで*2、
僕の小松崎茂に関する話を少ししてみようかと。
僕が小さいころ、家の本棚に昭和初期な感じの子供向け科学雑誌が並んでいて*3、
よくそれを引っ張り出しては読んでいた記憶がある。
その雑誌には決まって、
「未来の東京はこうなる!」「21世紀の乗り物」とかの特集が組まれていて
超高層ビルのイメージ図とかチューブの中を走る流線型の乗り物とかが
劇画タッチで事細かに描かれている。
この細かい設定だとか透視図だとかが大好きで
当時はいくら眺めていても飽きなかったような気がする。
この類の絵描きの先駆け*4として「小松崎茂」という人の名前を知ったのは
結構最近。
2001年「COMIC CUE」100号で小松崎茂の特集記事が組まれていて、
「地球大脱出」と「レスキュータワー」という絵が掲載されていた。
壮大なスケールで描かれているその絵は、
確かに小さなころに見ていた科学雑誌に載っていた絵と同じものだった。
その頃には既におたくとしても知識をつけ始めていたので
戦後おたく文化を語る上で重要な「大伴昌司」という名前とも結びついた。
そんなこんなで興味だけはあったけどよく知らない小松崎茂の展覧会が
愛知県刈谷で行われているというので行ってきたというわけです*5。
氏の数々の作品を見ながらその変遷を見ていると時代の変化を
目で感じ取ることが出来て、不思議な感覚を味わえた。
絵物語から、戦記もの、プラモデルの箱絵、アニメキャラクター、
晩年はPS2のゲーム「メタルギアソリッド」にも関わっているなど、
サブカルチャーとともに常に変化をし続けた作家だったんだなぁと思う。
そんな氏の作文「プラモデルと私」の締めくくりの文章が印象的だった。
タミヤの社長の熱意にほだされてプラモデルに関わるまでの経緯、
そしてテレビゲーム人気によるプラモデル文化の衰退。
「良いものは滅びない、と私は信じている」
子供に本気で向かい合って作品作りをしていた氏が言うからこそ
説得力のある素晴らしい言葉なのだ。
展覧会としては氏の作品に加えて、
特撮映画「海底軍艦」に出てくる軍艦「轟天号」の模型があったり、
原画や印刷方法の解説があったり、様々な工夫があって面白かった。
でもサブカルチャーはこういうメディアミックスが重要な要素だと思うので
もっと模型とか当時の風俗の紹介とかがあっても
面白いんじゃないかなぁと思った。
でもあくまで個展の範疇なのでそこまで求めるものではないのかな。
あと面白かったのは親子連れで来ていた小学校低学年くらいの男の子が
「お母さん、ロボットが大集合だ!マジンガーZ!」
とガチではしゃいでいたのを見て、
友人らと「日本の未来は安泰だ」と和やかな気分になったこと。
ちょうど電車の中で「響鬼*6は分かりにくい!」という話をしてたので
子供向けの作品はもっと分かりやすくていいだろうという話をした。
「外からの攻撃が効かないから口にドラム缶投げ込むとか」と
絵を見ながらG氏が言っていたのには感心しながら爆笑した。
本当にそういう絵があったんだよ!
科学方面でそういう作品が少ないのは確かに悲しいなぁと思う。
分かりやすいロボットアニメとかやらないものかなぁ。
ノスタルジーとか抜きにして、「最強ロボ」とか謳っちゃうような。
さて、話が逸れたところで長文のしめにしますかね。
適当。