「ディエンビエンフー」西島大介

ディエンビエンフー (100%コミックス)

ディエンビエンフー (100%コミックス)


バイト帰りにツタヤで買ってきた。
フライングゲーット!しようと25日くらいに本屋ぶらついてたんだけど
結局見つからず今日購入。


考えてみたらベトナム戦争のことって全く知らない。
本当に何も知らない。
反戦デモがあったとか、そういうのは聞いたことあっても
実際に何が起こってたとか、全然知らない。
仮にも世界史を学んだ身なんだけど、
案の定ちゃんと勉強してないから何も知らない。


大体西島大介はそういう変なものを題材にする。
っていうか何でも題材にする気がする。
最初この話を聞いたときも「なんで今それ!?」って思ったし
この前に出てる二作もなんかそんな印象。
それでも読んでみると「ああ、こういうことがしたかったのか」と
僕はなんとなく納得してしまう。
分かったフリをしてるだけかもしれないけど。


あとこの人は日記が面白い。
っていうか人間が面白いと思う。
生き方というか哲学というか。
常に変なとこに興味が向いていて、
それを変な感覚で結びつけてサンプリングして作品を作る。
本作の巻末にはベトナム史年表が見開きで載ってるんだけど
日記によるとこれはファイブスター物語の影響*1らしい。
といってもいきなり解説本を買ってきてそれを参考にして
真似てみせたりする謎の柔軟さを持ってる。
カメラについてマニア的描写が出てくるんだけど、
この人がもともとカメラマニアだったかどうかなんて
分かったもんじゃない。
そんなことをする人だから次にどんなことをしてくれるのか
僕は楽しみにしているんだと思う。


氏の公式HPに

●「COMIC新現実vol.6」に「ディエンビエンフー」単行本未収録のエピソードが掲載されています。話は飛んで1954年のディエンビエンフー、第2章開幕だド!

なんて書いてあるのでまだまだ続くらしい。
世界の終わりの魔法使い」も三部作構成になるらしいし。
冗談を本気でやってるというか、本気が冗談に聞こえてしまうような
ムチャクチャな人だ。
未だに僕は凹村戦争が一番好きなんだけど、
他のもちゃんと理解出来るようになればもっと好きになれる気がする。
とりあえず早いうちに「フルメタルジャケット」と
地獄の黙示録」を見ておこうと思った。

*1:第一話が本編の最終話になっている、という構成もおそらくFSSの影響。いい感じのラストだった。